ADHDに抱いていたイメージ
私は大学時代、保育の勉強をしていました。
子どもについての様々なことを学びますが、
その中にはもちろん「発達障害児」への対応もありました。
「不注意」と「多動・衝動」があります。
幼児期にやはり目立つのは
「多動・衝動」のほうだと思っています。
他児への影響もありますし、コントロールも難しいでしょう。
大学でも、教材での勉強のほかにビデオを見る機会がありましたが、そこにはやはり「多動・衝動」の強い児童の姿がありました。
そのため無意識的に、ADHDとは「多動・衝動」の激しいものという思い込みがありました。
今回の通院を決断する4年ほど前、
夫と同棲をし始めてしばらくした頃です。
「ADHDじゃない?」と指摘されたことがありました。
その指摘にはとてもショックを受けました。
当時の私の頭の中には、あのビデオで見た落ち着きのない男児の姿があったからです。
「そんなわけないでしょ」と強く反発しました。
思い込みもあったので、ADHDについて詳しく調べ直すこともしませんでした。
発達障害は人によって全く違います。
AさんとBさんでは、同じADHDという診断が降りていても、困っていることはそれぞれでバラバラなのです。
教材として扱われるのは当然、
困り感の強い児童になるでしょう。
「ちょっと忘れ物が多い子ども」よりも、「言うことを聞かずに動き回る子ども」のほうが扱う大人は困るのです。
「言うことを聞かずに動き回る子ども」は、あまりにひどいようなら早めに周りの大人が気が付いて対処をしてくれることもあるでしょう。
それに比べて、
「ちょっと忘れ物が多い子ども」は、そういう性格だと思われたまま、周りに気付かれずに「ちょっと忘れ物が多い大人」になっていくことも多いと思います。
そんな私に、何年も前に「ADHDじゃない?」と指摘してくれた夫はきっと今までの誰よりも私と向き合い、私をよく観察して、普通の人と違うと教えてくれていました。
あの時に強く反発したこと、反省しています。